2025-09-06

コンテキストによって「工数」の解釈が変わることに注意しないといけない

工数 という言葉でやりとりするときに人によって解釈が変わっていて納期や見積もりに齟齬が生じることがある。

工数と工期

工数 は「その人がフルアサインされている状態でどの程度時間がかかるか」を示しており、1人日のタスクを1人で行う場合、差し込みがなければ1日で終わるし、その工数のタスクを2つ並行してタスクをやれば2日かかる。

一方で 工期 はそのタスクが完了するまでの期間を指しており、1人日のタスクを1人で行う場合は1日、差し込みがあればもっと時間がかかるだろう。

何が問題になるのか

「工数はどれくらいですか?」と聞かれる場合、 工数 ではなく 工期 を指していることがあることに注意しなければならない。

プロジェクトのディレクションやマネージメントをする人が、タスクに対する 工期 そのものを聞きたいのか、 工数 に対してバッファを載せたり人員を適切にアサインしてディレクション側で 工期 を算出したいのか、を配慮する必要がある。

工数 を聞きたいのに 工期 を出してしまうとバッファが2重で乗ってしまったりして納期や見積もりの精度が大きく狂うし、 工期 に対して 工数 を出してしまうと差し込みなど別タスクに取られる時間もあり納期に間に合わない、といったことが発生する。

どうすればよいのか

工数工期 の違いに対してチームメンバーで再認識しつつ、 各コンテキストにおいて何をヒアリングしたいのか、というのを確認しながら進めていくのが良さそう。

納期を大事にする人は 工期 を答えがちで、タスクの精緻な見積もりをしたい人は 工数 を答えがち。何が良い悪いではなくコンテキストや関心事が違うだけなので、お互いいい感じにコミュニケーションして認識をすり合わせていけると良いのかなぁとか。